2018年10月9日

ペット可賃貸の原状回復ってどこまで負担すればいいの?

近頃ペットブームで猫の飼育数が犬を超えたという事でビックリしています。実際ペットを飼ってみると躾の大変さに驚く方も多いのではないでしょうか?また案外ペットを飼える賃貸が少ない事にも驚いている方は少なくないでしょう。今回はペット可の賃貸でお部屋を借りた場合の原状回復費用はどこまで負担しなければいけないのかを見ていきましょう。

そもそも原状回復って何ですか?

お部屋を借りて実際に生活していると床や壁にキズがついてしまったり汚してシミを作ってしまったりしますよね。そういった故意や過失による汚れはお部屋の契約を解除する際に本来存在したであろう状態に戻さなければいけない事を原状回復と言います。じゃあ借りた状態までお部屋をキレイにしないといけないの!?と思った方もいらっしゃるでしょうが、そういう訳ではありません。お部屋を使わない場合でも経年劣化によって日焼けや痛みが生じるものですので、そういった損耗に関しては考慮されますので回復費用をお支払いする必要はありません
お引越しをする前からついていたキズなどは事前に写真を撮って残しておくなどしておくと、後々高額な費用を請求されそうになった時に役に立ちますよ。また高額な原状回復費用を請求されてトラブルになるケースもあり、国土交通省からガイドラインが発表されていますので、目を通すとよりいいかもしれませんね。

東京ルールって何?

東京都では条例で「原状回復の原則」を仲介業者が説明しなければいけません。義務付けされていますので説明されてないよ~っていう人は要注意です。

  • 通常の生活の劣化については借主が負担する必要はありません
  • 「現状回復」は住む前の状態に戻す必要はありません(経年劣化を考慮する)
  • 入居契約時に負担の分担について明確にする
  • 入居時は物件をしっかりチェックする(写真を残しておく)

中には困ったケースもあるようなので、チェックは念入り行いましょう。入居の契約でそれどころじゃない!とついついチェックを甘めにしてしまうことの方が多いと思いますが、後々の自分を助けるつもりでしっかりと確認作業を怠らないようにしましょう。

ペット可賃貸を借りた場合の修繕費用の負担はどこまで?

原状回復について分かってきたと思いますが、ペット可のお部屋の場合はどうなのでしょうか?ペットを飼う事を前提として貸し出している訳ですから大抵の汚れは目をつぶってくれるんじゃ?と考えてはいけません。ペットはしっかりと躾がされていることがそもそも大前提です。トイレを失敗してしまうこともあるでしょうし、猫ちゃんの場合は駄目!と躾ても爪とぎを止めることはまずできないでしょう。ワンちゃんの場合でも元気な子は走り回ってフローリングを傷つけてしまったり、寝る前にバリバリと爪でお部屋を傷つけてしまう事は多々あります。そういった傷や汚れはやはり故意・過失によるものですので原状回復費として請求されてしまいます。

  • ペットの尿や嘔吐物によるシミ
  • ペットのひっかき傷
  • ケージ設置による傷
  • キャットタワー取り付けによる傷

大まかに見ても借主が修繕費用を負担しなければいけない物がほとんどです。ブームに乗ってペットを気軽に飼うと大きな出費に驚く方が多くいらっしゃいます。ですが、ペットを飼うという事はお金がかかるのだという事は重々承知してください。

ペットを飼うなら気を付けよう!

ワンちゃん猫ちゃんも生きています。人間の言葉が分かる子もいますが、人間のように理解してくれるわけではありません。キズや汚れを付けたくないならしっかりと躾をしてください。また、事前に汚れないように対策を取ってきましょう。

フローリングは滑りやすく動物の体にとって、とても負担になってしまいます。走ったり引っかいたりして傷を作ってしまう前に、また動物の体の事を考えて汚れにくいマットを敷いておくといいでしょう。小さな物を貼り合わせるだけでとても簡単ですし、何度でも貼って剥がせるので、例えばオシッコをしてしまった!という時でもすぐに対応できます。一度粗相をしてしまった場所はもう一度してしまいますので、粗相しそうな場所には予めペットシーツを設置しておくといいでしょう。また猫ちゃんの爪とぎ問題には、爪とぎ用の壁紙なども販売されておりますので猫ちゃんの手の届く範囲には貼っておくなどすると良いかもしれませんね。

動物が行き来できる範囲を決めておくのも友好的ですので、入ってほしくない部屋には入れないなど工夫してみるのもありですよ。

最後に

ペット可物件の原状回復についてご紹介してきましたが、いかがでしたか?多い場合で80万近くもの修繕を支払った例もあるようです。飼い方や躾に問題がある場合は壁紙やフローリング、畳を総入れ替えしなければ住めないという事もあったようです。そうなると多額の修繕費がかかってしまいますので、ペットを飼うとはどういうことなのかをしっかり調べるようにしてください。こんなはずではなかったと気軽にペットを捨ててしまうという方も残念ながらいらっしゃいます。躾も思っているよりも難しくて苦戦することの方が多いです。私自身ワンちゃんの躾に苦戦していますし、猫ちゃんは気ままで躾なんてどこ吹く風です・・・これから猫ちゃんやワンちゃんと生活していこうと考えている方は是非一度きちんと考えてからお迎えしてあげるようにしてくださいね。