2021年5月17日

他の土地と比べてお得?!借地権付き土地・建物とは?

住居購入を考えて物件を探している時に、「借地権」という言葉を目にしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。価格が他と比べて割安な物件が多いので、お得なのかな?でも、借地だからどういう事なの?と迷われている方も多いはず!そこで、今回は借地権付き土地・建物のメリット、デメリットについてご紹介します♪

そもそも借地権とは、どんな権利?

借地権とは簡単にいうと、他人の土地を借りる権利のことで、借地権付き建物とは他人の土地上に建っている建物という意味です。

借地権には3種類があります

旧借地権
大正10年(1921年)に制定された借地法のことを指します。旧借地権は基本的に借りる側にとって有利な内容が多く、一度土地を貸すと実質的には返却してもらえないという実態があり、地主から反発の声が強く上がっていました。

普通借地権
平成4年(1992年)8月1日施行の借地借家法に基づく借地権です。前述した旧借地権とは違い、地主の権利を保護する形の権利になっています。平成4年8月からは新法が適用となり、これより前に契約された借地契約には旧法が適用されます。

定期借地権
存続期間は50年以上と長い代わりに更新が認められていない借地権で、存続期間の終了とともに更地にして地主に土地を返却する必要があります。

借地権付き建物にメリットはある?

土地の税金がかからない

土地に対する固定資産税(+都市計画税)は所有者である地主に課税されるため、借りる側は負担しなくてすみます。ただし、建物に関しては、取得にかかる不動産取得税や毎年課税される固定資産税・都市計画税は、課税されます。

購入資金の負担が少ない

土地の所有権が付いた一戸建ての場合、土地代と建物代を合わせての購入価格になりますが、借地権付き建物の場合、土地にかかる資金が少ない分、建物の費用分だけで住居が手に入るので、大きな魅力と言えます。

長期的に土地の利用ができる

「借地」となっているため、いつかは土地を地主に返さなければならないのではという不安もあるかと思います。しかし、借地権の更新を続ければ半永久的に借りられ、長期的に土地の利用が可能です。さらに、借地権土地の契約更新解除は、地代の不払いや、建物の老朽化などといった、正当な事由がなければ認められないため、長期にわたって利用できます。

もちろん、デメリットもあります

借地料がかかる

毎月、借地料という出費が発生します。賃貸マンションなどと同様に、毎月使用料を納めなければならず、初期費用が抑えられる分、ランニングコストがかかってしまいます。

建て替えやリフォーム時に許可が必要

建て替えやリフォームする際には地主の許可を取らなければなりません。借りているのは土地ですが、契約時に土地の使用方法や変更時の事など、細かく定められているかと思いますので、必ず事前に確認する必要があります。また、承諾料がかかることもあります。

ローンの審査が通らないことがある

土地が借地で、建物の建築費用だけをローンで賄おうとした場合、融資を受けられない可能性もあります。借地の所有者は地主なので、担保の役割を持つ抵当権を設定できる土地がないことになります。そのため、銀行からしてみれば担保評価が低く、ローンを受けることが難しくなるためと思われます。ただ、最近増えてきている定期借地権の新築マンション等は住宅ローンが適応されることが多いです。

もし、借地権付き建物を手放したい時はどうしたらいい?

いくつかパターンがありますので、見ていきましょう。

借地権付きの建物として売却する
仲介業務を行う不動産会社へ依頼し、一般の中古物件として販売することももちろん可能です。マンションや一戸建ての物件としては、土地代金が安くなり建物のみの価格になるため、売却価格は低くなります。さらに売却後は、売却金額から地主に承諾料を支払う必要があります。

地主に買い取ってもらう
地主に買い取ってもらうのが、一般的によく行われている売却方法です。地主にとっては土地と建物のセットになった方が資産価値が格段に上がります。そして、売却活動を早く終えたい人にとってもスムーズなやり取りになるので、いい選択肢の一つではないでしょうか。

完全に所有権を取得して売却する
地主から土地を買い取り、土地と建物、いわゆる一般住宅の物件として売却する方法です。しかし、地主からすると財産を失うことになるので、実現するにはハードルが高い選択肢といえます。

借地権付き建物を相続する
借地権付き建物でも他の住宅と同じように相続できます。借地権は地主から対価をもって買い取った権利ですので財産となり、相続時には、相続財産として評価されます。しかし、相続した事により、引き続き毎月の借地料を地主に支払う必要はあります。

まとめ

借地権付き建物についてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。
デメリットもありますが、初期の購入金額が抑えられるメリットもあります。そして、借地権には種類があります。事前によく理解したうえご自身のライフプランと照らし合わせて借地権付き建物を購入するかどうか検討してみて下さいね。なお、ヤマダ不動産では借地権付き建物の購入または売却のお手伝いもさせて頂きます。是非、ご連絡ください。お待ちしてしております。

お問い合わせはこちら